徒然日記

叔母のお葬式

先日、母の一番下の妹が亡くなりました。

88歳でした。

叔母は小学生に上がる前に

高熱を出してそれが元で

脳に後遺症が残ってしまい

学校にもほとんど行けず

働きに行くこともなく

高齢になるまで

祖母と叔父と三人暮らしていました。

子供の頃は

祖母の家に遊びに行くと

見かけは おばさんなんだけれど

どこか周りの大人とは違って

自分たちと同じような感覚な人だな。

と、思っていました。

自分が結婚してからは

姑が厳しかったこともあり

実家さえ帰れませんでしたので

祖母の家に寄れたのは

たったの1度でしたので

その次に叔母にあったのは

祖母のお葬式の時でした。

その時初めて

あぁ

叔母は、祖母が亡くなった事も

あまり現実的にわかってないんだなとわかりました。

 

残された叔母は叔父と

二人暮らしになり

生活は叔父が支えてくれていましたが

実の姉である母にもあまり連絡が来なくなり

疎遠になってしまったそうです。

 

それから数年たったある日

突然妹のところに福祉事務所から連絡があり

叔父が癌で入院して

叔母がひとりになってしまって施設に入っている

という連絡がありました。

 

すでに我が家の姑も認知症になっていましたので

わたしは妹を手伝う事が出来ませんでしたが

両親もまだ元気でしたので

二人を連れて叔父のお見舞いやら

施設の方にも顔を見に出かけてくれて

ふたりの介護の手続きなどもしてくれました。

その後、叔父が亡くなり

叔母はひとりになりましたが

妹がたまに施設に面会に行っても

子供の頃の妹しか

覚えていないせいか

知らない人が来た。。という素振りで

不安そうにされるので

面会にも行けないと

妹が話していました。

 

 

そして先日突然

老衰で息を引き取ったと連絡があったそうです。

沢山居た母の兄弟は

すべて亡くなり

その子供たちもすでに

私たちより一回り以上、上でしたので

70代のためお葬式には来ないとの事でした。

 

それでも

姉である母と、父

色んな面で叔母を支えてくれた妹と

私。

そして妹の息子とその家族が

5人集まってくれたので

みんなで9人集まりました。

お別れ会は

施設の一室を貸して下さり

そこでしばし叔母を囲みました。

元々小柄な叔母は

もっと小さくなって子供のようで

施設で用意して下さった

在りし日の笑顔の遺影を見ながら

生涯少女のようだったねと

みんなで話をしました。

そのまま

施設から出棺して頂き

斎場に向かい簡単にお別れをしました。

今までに何人かのお葬式に参列しましたが

一番シンプルなお見送りでした。

でも、叔母は喜んでくれたんじゃないかしら。

全くのひとりで知らない人に送られるよりは

良かったかな?

叔母を見送る時

母が

「今度はもっと幸せな人生を歩めるように

生まれ変わってね。」と声を上げて泣きました。

その言葉を聞きながら

叔母の人生は果たしてどうだったんだろう。

わたしの人生と比べて

叔母は不幸な人生だったんだろうか。

 

人の幸せってなんなんだろう。

例えば

叔母は私のように海外旅行や

色んなところに旅行する事も無かっただろうし

結婚もしなかったし子供もいなかった。

だから不幸だと言えるんだろうか。

わたしは結婚した事で

お姑さんと今も穏やかでない日々を過ごしてるし

子供の事も、もの凄く悩んだ人生だった。

叔母は

高齢になるまで実の母と一緒に居られたし

毎日同じ生活だとしても

穏やかで幸せな日々だったかもしれない。

 

施設に入ってからも

認知症になってたので

家族を亡くした寂しい気持ちを

感じずに居られたし

そう思うと

人の幸せって一体何なんだろう。

旅行に行けなかったり

欲しいものを買えなかったりする事を

不幸だと考えてるのは

私自身の価値観であって

叔母の人生は不幸だったのか幸せだったのかは

叔母本人でしかわからないのではないかしら。

 

そういえば

叔母が亡くなる数日前に

いとこの夢に叔母が現れたので

「懐かしいな~僕の事覚えてる?」と聞いたそうです。

母は母で

前日に叔母の夢を見て

叔母から

「なんで会いに来てくれなかったの?」と泣かれて

抱きしめたそうです。

もしかしたら

旅立つ前に魂が会いたい人に

会いに行ってらしたのかもしれませんね。

もし

魂が旅立つ時に会いたい人に会う

という話が本当であれば

叔母は最後に会いたい人に会って

抱きしめて欲しい人に抱きしめて貰って

ちゃんと挨拶をして旅立たれたのかもしれません。

それならば

良い人生の幕引きだったのかな。。

叔母の人生の最後に

私自身、人生について

色々学ばせて頂きました。

おばちゃん ありがとう。

どうか安らかに眠って下さい。

あの世で おばあちゃんに宜しくね♫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ABOUT ME
桃子
関西住みの悩み多き主婦、桃子です♪結婚した日からお姑さんと同居してます(泣)子育ても色々ありました。今は介護の真っ最中!趣味は神社仏閣巡り!宝塚や劇団四季他、ミュージカルが大好きです!あと韓国ドラマも好きです。少しでも理解したいとハングルと中国語を人知れず勉強中!

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA